課題名    運動中の汗の分析

生徒氏名    阿部博一  安藤和生  木戸浩基  松井宏祐

指導教官    成田彰

 

1、目的

スポーツを行っているときに起こる発汗と乳酸値の関係や、汗の中に含まれる成分を分析し、高いレベルのパフォーマンスを維持していくためには、どのようなスポーツドリンクを摂取したらよいのかを考える。

 

2、方法

21  運動中の汗の採取

(1)       運動前の体重と2002サッカーワールドカップ時にブラジル代表がトレーニングの際に使用していたラクテート・プロを用い、乳酸値を測定する。

(2)       表示される運動量(kcal)を目安に4回エアロバイクをこぎ、汗を採取し、乳酸値を計測する。1回目80kcal2回目160kcal3回目160kcal4回目100kcalとして行った。また、3回目の計測終了時に「OS-1」で水分、イオン補給をした。

     参考

     単位:ppm

 

Na+

K+

Mg2+

OS−1

1149.5

782

97.24

ポカリスウェト

482.79

195.5

24.3       

 

22  原子吸光分析法による汗の分析

(1)       採取した汗を2g精秤して、20mlメスフラスコに硝酸1molを1ml加え、メスアップした。(20)

(2)       (1)の溶液を2mlとり、200mlメスフラスコにメスアップした。(2000)

(3)       原子吸光分析によって汗に含まれると思われる陽イオンを測定する。Ca2+Mg2+Zn2+20倍溶液、Na+、K+2000倍溶液を使用した。Ca2+Mg2+Zn2+Na+K+5つのイオンについて分析を行う。

3、結果

3−1   運動回数と失ったイオンの関係

      

 

4、考察

今回の実験では、最初に想定していたより個人個人のデータに大きな差がみられた。

一番差が大きかったのはナトリウムとカリウムの出る量だ。阿部は他の3人に比べてナトリウムとカリウムが汗の中に異様と言えるほど多い。阿部は運動をしているときに非常に足がつりやすい。その訳はここにあったのかもしれない。カリウムは筋肉の収縮に使われる。これが汗から出ていってしまうと、運動によって筋肉中に作り出された乳酸の排出がうまくいかなくなり、筋肉の収縮に支障をきたしてしまうのだ。体の中の水分は体液としてカラダに蓄えられる、体液は臓器に酸素と栄養を送る血液やリンパ液、運動などで体温が上がった時に、熱を逃がし体温を一定に保つ「汗」として働く。その体液には主にナトリウム、カリウム、マグネシウム、カルシウム、塩化物などのイオンが入っている。これらのイオンのバランスが崩れるとカラダは「渇き」を感じてしまう。人間は水分量の変化は主に心臓で、そして水分とイオンのバランス変化は脳でキャッチする。この2つのシグナルで自分達のカラダは水をキープして、体液の濃度を一定に保つ事ができている。

ここで効果的な水分補給について考える。運動時にただの水をたくさん飲んでも体内のイオン濃度が低くなり、イオン濃度を一定に保とうとするカラダは余分な水分を尿などでカラダの外に出してしまう、よってイオンバランスを考えたスポーツ飲料などが最適と言える。喉が渇く前にイオンバランスを考えた飲み物を「多回少量」で飲む事によって高いパフォーマンスを持続することができる。

今回の実験を通して、運動中の汗に出てしまうイオンには個人差があることが分かったので、もし失った水分、イオンを効果的に摂取するとしたら個人個人で飲むものが違ってくるのではないかということが考えられる。

 

5.今後の課題

     エアロバイクによって運動量を決めた上でのデータ数が少ないのでもう少しデータを取って、信頼性をあげたい。

     陽イオンの分析とともに陰イオンに関してイオンクロマトグラムによる分析を行う。

 

6.参考文献

・日本体育協会「C級コーチ・アスレチックトレーナー教本」p.114120

・大塚製薬「スポーツ科学最前線」徳間書店(2003